固めろ固めろ地を固めろ。
重ねよ重ねよ煉瓦(れんが)を重ねよ。
それは象徴。権力財力。支配し、蹂躙。貪り、吸い尽くす。
しかし忘れてはならない。
栄枯は必衰。滅び行く事、積年が瞭然(りょうぜん)。
そして・・・。いつの世も「瓦礫(がれき)」のみが物語るのです。
黄昏た栄光を・・・。静かに。寂しげに。
・・・・・
・コマンタレヴシティ ー 首席公邸
タッ!タッ!タッ!タッ!
タッツ! タッ!タッ!タッ!
「メルド!メェェェェルド!! (クソ!クソォォォオオオ!!!)」
こんなハズじゃあない!こんなハズじゃあないのだ!!
ー レゼルヴェ国が首席・ルイ=ポナパルト=ヌーヴォー1世(通称・ルイヌーヴォー)
男性・59歳 白髪碧眼。小太りな老人。
「吾輩の辞書に不可能と言う文字は無く!」
「吾輩の辞書に敗北と言う文字は、在ってはあってはならない!!」
ー ルイヌーヴォーは敗走していた。
ー 押し寄せるは黒き人々(大波)。
ー レゼルヴェ国最大兵器『アロンズィS06』敗れし軍事力など、烏合の囀(さえず)りに等しい。
ー サイボーグが『耐撃の百文字』、
ー そして全長50m体重550tを誇る『ギガント28号』に扇動された『未曾有のクーデーター』を防げるハズも無く・・・。
「首席ッ! 首都・コマンタレヴシティは壊滅寸前ですッッ!!」
「早くッ!早くお逃げをッッ!! 此方ですぅぅぅぅうううううううううううう!!!」
こんなハズじゃあない!
護衛(ボディガード)の先導され、地下道。
緊急(スクランブル)ジェットヘリへと急ぐルイヌーヴォー。
こんなハズじゃあない!
「栄光ある植民地帝国の時代を忘れ、支配階級たる誇りを失った祖国より離れ『幾年月ッ!』」
こんなハズじゃあない!
「吾輩はついに手に入れたのだッ!この国を!『あるべき支配階級をォーッッ!!』」
こんなハズじゃあない!
「ああ・・美しき!美しき『白きレゼルヴェ国!!』」
こんなハズじゃあない!
「おお・・リトルおフランス!旨とするは支配!『支配のルネサンス(再生)よ!!』」
こんなハズじゃあない!
「白き人が支配し、黒き人(豚)が従う『 あるべき 世 界 の姿よぉぉぉおおおおおおおお!!! 』 」
こんなハズじゃあないッ !こんなハズじゃあないのだぁぁぁああああああーーーーーッッ!!
ド ッ ッ ッ ゴォ オオオ オオ オ オ
オオオ オオ オ オ オ オ オ ン ン ン ! ! ! ! !
「ヒィィギャァァァァァアアアアアアアーーーーーーーッッッ!!?」
「あ・ああ・・・!!」
「あぁっぁぁぁぁぁぁあああああああ!!!?」
「あああ あ あ あ あ あ あ あ あ あア ア あ あアアアァーーーーーーーーーッッッ!!!!?」
ー ルイヌーヴォーは『絶望』する。
ー 逃げていたハズの地下道。
ー 先導していたハズの護衛(ボディガード)。
ー 轟音!巨大物と土埃と共に行き止まりと化しッ!
ー 護衛は皆、『潰れて圧死・・・・ッッ!!』
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴゴゴゴ ゴゴゴ ゴゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
「舞踏会にでもお出かけかね?」
響き渡る低い声。
「生憎だが・・。カボチャの馬車へは『辿り着けない』。」
それは、黒づくめの男であった。
「お誂(あつら)えむきに(土埃で)灰だらけの姿をしているのに残念だったな。」
スーツだって黒いし・・・。靴も黒い。帽子も黒い。手袋も黒い。
「もっとも。 ワシはお前に幸せの好機(チャンス)を与えに来た魔法使いではない。」
色素の薄い肌が、その黒を際立たせ。
「ガラス靴を片手に現れた王子(プリンス)でもない。」
黒づくめのその姿が、岩を人型にくり抜いたようなその巨体と顔に映える。
「申し遅れたな。」
鷹(たか)や鷲(わし)を連想させる猛禽類のような目を持ち。
「『 ワ シ は ・ ・ ・ ッ ! ! 』 」
『油臭(ガソリンしゅう)』と『機械音』がするその男は・・・ッ!!
「 『 耐 撃 の 百 文 字 ・・・・・ ッッッッ ! ! ! ! 』 」
ー そしてッ!
グ ギャ オォオオオオオ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オオオオオ オ オ オ オ オ オ ! ! ! !
「 『 ギ ガ ン ト 2 8 号 で あ る ッ ッ ッ ッ ! ! ! ! 』 」
ー高らか唱える耐撃の百文字。
ー轟き叫ぶはギガント28号。
・・ジョボ・・・ゥ。
ルイヌーヴォーは小便を漏らした。
股間から発生したそれは、右に8左に2の割合で流れて滴る。
生暖かい液体であった。だが・・。
人肌の液体を持ってしても、彼の寒気(失意)は癒せなかった。
ルイヌーヴォーは奪われたのだ。
誇りも。名誉も。育んだ矜持(狂気)も。
ガ クン・・。
ルイヌーヴォーは腰くだけ
「こ・殺さないで・・・・。」
力なく呟き、命を乞うた。
・・・・・
ルイヌーヴォーは涙を流した。
ルイヌーヴォーは汗を掻いた。
ルイヌーヴォーは鼻水を垂らした。
ルイヌーヴォーは涎(よだれ)を垂らした。
ー恐怖ッ!
ー恐怖ッ!
ー恐怖ッ!
ー恐怖ッ!
ー死にたくないッ!
ー死にたくないッ!
ー死にたくないッ!
ー死にたくないッ!
喉元に刃(やいば)突き付けられるような『圧迫感』。
裸で真冬の空の下投げ捨てられたのような『絶望感』。
ルイヌーヴォーは死にたくなかった。
本能が死にたくなかった。
本能が理性を凌駕した。
細胞全てが『死を恐れた。』
ルイヌーヴォーは命を乞うしかできなかったのだ。
・・・ ・ ・ ・ ・ ・ ・・・ ・ 。
静寂。
苦しくて痛い。空気を感じる。
重い(ルゥ) 重い(ルゥ) 重い(ルゥ) 重い(ルゥ)・・・。
「白き人よ。」
「ウイィィィィイイイイイイイ(はいぃぃぃいいいいいい!!!!)」
百文字の問いかけに絶叫で答えるルイヌーヴォー。
「この出会いを大切にしたい。」
「ウイィィィィイイイイイイイ(はいぃぃぃいいいいいい!!!!)」
ただウィ(はい)のみを叫ぶ。
「頭を下げるか首だけになるか・・・。」
「ヒィィィィィイイイイイイイ(死にたくないぃぃいいい!!!!)」
悲鳴を挙げる。
「選ぶと良い。」
ゴヅッ! ゴヅッ! ゴヅッ! ゴヅッ! ゴヅッ! ゴヅッ!
土下座し、何度も額を打ちつけた。
「よし。」
ピタァーッ!!
土下座の格好で、静止。
「これより支配者はワシだ。」
・・・・・ ・ ・ ・ ・ ・ 。
血でにじんだ額して、次の言葉を待つルイヌーヴォー。
「返事をせよ。」
「ウイィィィィイイイイイイイ(はいぃぃぃいいいいいい!!!!)」
絶叫にて返事すルイヌーヴォー。
「これからはワシが『掟』だ。」
「ゥィィィィィィィィぃぃぃぃ(はいぃぃぃいいいいいい!!!!)」
喉が枯れた。
「黙して聞け。」
〜 〜 〜 〜 〜〜〜 ー ー ー ーーー ー っっっ っ ッ ッ ッ ッ ! ! !
ルイヌーヴォーは引き付き黙す。
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴゴゴゴ ゴゴゴ ゴゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
『地鳴り』が起こった。
「騒々しいモノだ。」
「ッ!ッ!ッ!ッ!!」
挙げたい絶叫を、右手で持って塞ぐルイヌーヴォー。
「『レディ』。を状況を知らせよ。」
ドク ドク ドク ドックンッッ!!
過活動をする心臓(胸)を、左手で持って抑えるルイヌーヴォー。
「白き人よ。」
ォッ! ォォ・・・ッッ!!
思わず声が漏れた、ルイヌーヴォー。
「黙して聞け。」
〜 〜 〜〜〜 ー ー ー ーー っっ ッ ! !
言葉を待つルイヌーヴォー。
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴゴゴゴ ゴゴゴ ゴゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
依然『地鳴り』は止まらない。
ガ ・・・ ・ ・ ッ ッ シィ・・・・ーー ー ー ー ッ ッ ! ! !
ー 耐撃の百文字は、ルイヌーヴォーの顔面を鷲掴みする。
「 んんンンンォォォ・・・・・ッッッッッッッッッッッ!!!!」
声ならぬ呻き上げるルイヌーヴォー 尻 目 に 。
『 百文字(ハンドレッド) は 、 こ う 言 い 放 っ た ッ ッ ! ! ! 』
「 『 不 倶 戴 天 ( ふ ぐ た い て ん ) の 敵 、 来 た り 』 」
「 『 命 惜 し く ば 我 等 に 従 え 。 』 」
「 『 許 す ま じ は ド ク ト ル ・ ベ イ ベ ー 』 」
「 『 大 戦 、 火 蓋 よ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 』 」
コマンタレヴ・ラプソディ
第 4 話 「 切 り て 落 と さ れ る ッッッ ! ! ! ! 」
・・・・・
バルルルルルルルルル ル ル ル ル ル ル ル ゥルルル ゥゥ ウ ウ ウ ウ ウ ウ ウーーーーーーー!!!
ヘリが飛んでいる。
操者は一人。黒髪の女性だ。
艶やかな髪の持ち主であった。憂いた瞳を持つ女性であった。
ローブに身を包んでいる。露出の控えた服装をしているが、豊満なチチ(胸)と豊満なケツ(尻)を隠す事ができない豊満なバディ(肢体)。
だが、その女性は『奇妙』な事に・・・。
全身を『ミイラの如く包帯で覆い隠していた』。
ーその名は『 レ デ ィ ・ ミ ィ ラ 』
バルバ ル バ ル バ ルバ バル バ ル ーーーー ー ー ー ッッ ッ ! !
「聞こえる?『百文字(ハンドレッド)?』」
レディは問いかける。
「報告が遅いな。『レディ(・ミィラ)』」
通信にて答える百文字。
「扇動と諜報を兼ねるのは、とても骨が折れるの。骨盤に悪いわ。」
悪びれないレディ。
「戯言を聞く耳は持っておらぬ。敵戦力を伝えよ。」
率直に告げる百文字。
「全6機よ、百文字(ハンドレッド)。詳細を伝えるわ。」
レディは敵戦力を伝え始めた。
「50m級の巨大機動兵器1体。
『ドクトル・ベイベー』が開発した肉食恐竜タイプと見て間違いないわ。」
ー ドクトル・ベイベー
QX団が誇るマッドサイエンティスト。
資金を顧みない『巨大過ぎる兵器』の開発案ばかりを出し、世の中から爪弾きにされた男。
『バブゥ』『ハァイ』『でちゅう』を織り交ぜる独特な口調から『ドクトル・ベイベー』と呼ばれている。
「あと。正体不明の機動兵器が5体。
『アムステラ神聖帝国』の機動兵器と推測されるわ。」
ー アムステラ神聖帝国
地球には存在しない国の名だが・・・?
「フッフフ。」
百文字は鼻で笑う。
「『補給元』を得る前に叩こうと言う腹か『ドクトル・ベイベー』。」
「レディ。ルイヌーヴォーは既に捕獲している。」
「今からそちらに向かおう。時間を省くぞ。そのままヘリで受け取るのだ。」
「ヒィィイイッッ!!?」
ルイヌーヴォーの悲鳴が通信された。
「彼は人間よ?命の保証はしないわ。」
淡々と答えるレディ。
「その時は『力で国を支配するまでだ。』」
シンプルが故に太い言葉を吐く百文字。
「突っ込みたくもないけれど、今だって十分力づくじゃあなくて?」
その抑揚、不機嫌露わなレディ。
「それに百文字(ハンドレッド)。
向おうだなんて悠長極まりないんじゃあなくて?」
レディのマシンガンばりの嫌味トークが始まった。
「ゴメン遊ばせってヤツよ、百文字(ハンドレッド)。
解るって理解ではなくて、百文字(ハンドレッド)?
既に状況は伝えたわね、百文字(ハンドレッド)?
解ったら行動されたらどうかしら、百文字(ハンドレッド)?
理解したら明日って今じゃあなくて、百文字(ハンドレッド)?
早急に向かって頂戴、百文字(ハンドレッド)。
無駄口叩いてる暇(ヒマ)無いんじゃあなくて、百文字(ハンドレッド)?」
計184文字の嫌味トークを繰り広げている内に。
ー ド ズ ン !
ー ド ズ ン ! ド ズ ン ! !
ー ド ズ ン ! ド ズ ン ! ! ド ズ ン !
ー ド ズ ン ! ド ズ ン ! ! ド ズ ン ! ド ズ ン ! !
ギガント28号は到着した。
「アァラ・・っ。
とても速いのね、百文字(ハンドレッド)。」
言い捨てるレディ。
「百文字(ハンドレッド)。」
それはそれで不愉快なので。
「速いのは結構だけれど、レディは支度に時間がかかるモノなの、百文字(ハンドレッド)。
もう少しゆっくり来ても、良かったんじゃあなくて、百文字(ハンドレッド)?」
ー フゥー。
レディは溜息交じりに言い捨てた。
「。」
百文字は意に介さない。
「 ヒ ィ ィ ィ ィ イイイイギギャアアアアアアアアア ア ア ア アア ア ア ア ア アアアアアーーーーーーッッ ッ ! ! ! ? 」
ルイヌーヴォーの絶叫のみが響き渡っていた。
・・・・・
・ コマンタレヴシティ ー 郊外
「さあ、百文字(ハンドレッド)。敵は目の前。ご理解は可能?」
機嫌依然斜めなレディ。
「言われるまでもない。」
依然意に介さない百文字。
「ンゴゴんッグがほががががぐほぉおおおお!!!」
ヘリに移され縛られた上、脱ぎたての『パンティ(ショーツ)で 猿 轡(さるぐつわ)』をされているルイヌーヴォー。
・・・どうでも良いと知りつつも、
念の為説明をするが『ルイヌーヴォーのパンティ(ショーツ)』だ。(イッツ ア セルフサービス ! ! )
人には言えない趣味があり、人にはそっとしておいて欲しい事があるのです。
しかし。脱ぎたてと言う事は、脱いだって事でOKなのだろうか?その時どんな気持ちだったのだろう?
自らの手。そう自らの意思で脱ぐと言う事は『自分の意思で、ソレを履いているって事を見せなくてはならない』のだ。それはどんな気分なのだろう?
しかも彼(女、と付けたい)は、あんなに豊満(肥満、と書かないといけないのか)なバディをしているのにも関わらず、『 粗 相 』までしているのだ!!
ディ・モールト(非常に)興味深い事柄ではあるが、此処は『そっとしておく』と言う事で結んでおく。
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴゴゴゴ ゴゴゴ ゴゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
そう。戯言をしている暇も・・・。
「気をつけて百文字(ハンドレッド)・・・・。」
時期に無くなる・・・。
「復讐心は大いに結構。」
世界中に非常警報が鳴り響いてる。
「動機の無い行動なんかに、生きてる意味は投影できない。」
アムステラ神聖帝国来たり、その目的『侵略』と宣言す。
「復讐が貴方の全てとするのなら、身を任すのも良いでしょう。」
アムステラ神聖帝国と名乗りし、敵 軍 は。
「けれど、忘れないで。」
外 銀 河 全 域 を 支配する超巨大国家と 宣 言 を す 。
「貴方と私はたった二人生き残った、QX団が意思、継ぎし者。」
データに無い機動兵器。圧倒的な軍事力。その宣言、疑い無きモノと判断を下した。
「その意味。そして、その重み・・・。」
すでに世界各国の軍事拠点を集中的に制圧。もしくは制圧進行中である。
「しかとその胸に刻み込みなさいッ!百文字(ハンドレッド)ッッ!!」
もはや開戦は避けられないッ!
「この決戦『 勝 利 の み が 相 応 し い ッ ッ ッ ! ! ! ! 』 」
各 国 健 闘 を 祈 る ッ ッ! !
「 『 バァァァァアア ア ア ア ブ バ ブ バ ブ ハァァアア ア ア ア ア ア ア イ ーーーーーーーーー ッッッッ ! ! ! 』 」
キンキンとノイズする 金切り声が響き渡った。
そう。それは、6体の機影と共に・・・・。
・・・・・
ブィゥウウウ・・ ・ ・ ・ ・ ・ ン
ー 巨大な。
ザ・・ ザザザ・・ ・ ・ ザ ザ ッ
ー 巨大な映像であった。
ビ ン ッ !
ー そ れ は 立 体 映 像 。
ー 立体映像 は 、語りを か け る ッ !
ー 山と見紛うその圧倒的 ジ ャ ン ボ サ イ ズ の その姿 にて ッッ ! ! !
「 『 遠からん者を耳に聞(ち)けぇぇえええーーーーッ! 近くば寄って目に物 見 よ バブゥウウウウウウーーーーーッッ!!!! 』 」
無機質な・・・無機質な姿をした「赤ん坊」であった。
「 『 愛らちきその姿、無垢の具現。 この世で最も 純 潔 ちゃるは 生まれた まんま の その姿 ・・・ ・ ・ ・ ッ ! ! 』 」
キューピットのような無垢な表情で『 固 定 』された鉄面皮と。
「 『 懺 悔 するのでちゅ 。 日進月歩に己の欲を積み重ねる 迷 い の 子 よ ・・・・ 。 』 」
メタリックシルバーに彩られたその身体有色(ボディ)。
「 『 思 い 返 す のでちゅ 。 誰もが皆、 裸 。 無垢な存在して 産み落とされた 事 を ・・・・ 。 』 」
西洋彫刻を連想させる控え目なペニス(お○んちん)と。
「 『 懺悔するのでちゅ! そして思い返すのでちゅ!! その時、チミ達は アムステラのご加護 を知る事ができまちょうぞ・・・・ ッッッ!!! 』 」
ポッコリした寸胴腹を持つ『脳移植型改造式鋼鉄赤ん坊(スーパー・メタリック・ベイベー・カスタム・バディ)』。
ー ボク ら は皆、 生まれてくる 惑 星 を間違えた 迷いの子等 。
・それで居て、暖かで。
ー ボク ら は皆、 知らずに生きて来て、知らずに苦しんできた 運命の奴隷 。
・それで居て、毛布のような。
ー ボクは チミ達 よりも 『 ほんの少し 早く アムステラ と 出会う事ができまちた。 』
・何もかもを包み込む「 妖しさ 」に満ちて居て。
ー だから。 ボクちん は チミ達に 『 福 音 を 知らせる 義 務 があるのでちゅ・・・・ッッッッ!!!! 』
・何者にも怯まない「 強 化 な 意 思 」を併せ持つ。
そ う 。
その鋼鉄のベイベーの名こそ・・・・。
「 『 ボクは ド ク ト ル ・ ベ イ ベ ー 。 』 」
ドクトル・ベイベーその人であった。
・・・・・
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴゴゴゴ ゴゴゴ ゴゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
ー ドクトル・ベイベーは続ける。
ー その妖しさを持って。その強固な意志に従いて。
「そう。ボクちんは、ドクトル・ベイベー・・・・・。 」
ドクトル・ベイベーは、もう一度名前を告げる。
「優れたアムステラ軍事技術が・・・・。
この遅れた星、遅れた製鉄技術でも、生産体制を整える事ができるよう見出された『 地球産まれの 科学者 』でございまちゅ。」
自己の簡易な紹介と・・。
「其処にお見受けするは『百文字(ハンドレッド)』と認識ちたりでちゅ。 ハァーイイ。」
旧知の認識。挨拶を。
「『 降 伏 を 勧 告 い た ち ま ち ゅ ・・・・・・ ッッッ 。 』 」
率直に要件を。
「世界征服などと言う『ちっぽけな誇大妄想』を捨てッ!」
前説を添えた・・。
「惑星レヴェルの安息行為ッ! 『 アムステラが支配 』を 享 受 するのでちゅ ッッッッ ! ! ! ! 」
強者の理論を押し付けた。
「 『 バァァァァアア ア ア ア ブ バ ブ バ ブ バブバブバ ブ バ ブ ゥ ゥ ウ ウ ーーーーーーーーー ッッッッ ! ! ! 』 」
再びキンキンとノイズする 金切り声が響き渡った。
・・・・・
ィィイイ。
ィ。
ィイィィ。
イイ・・・・。
ルイヌーヴォーは『すすり泣く』。
ルイヌーヴォーは『後悔』をしていたのだ。
何の後悔を?
その驕り昂ったその狂気(矜持)への?
その人には言えない趣味(下着女モノ)への?
そのどちらでも無かった。
ー 生 ま れ て く る ん じ ゃ あ な か っ た 。
・これがルイヌーヴォーの『後悔』。
ー 先からなんだ・・・。
ー 先からなんなのだ・・・・。
ー もう良いだろう。
ー 人生『死んでいい』と思う事があっても実際に『死んでいい瞬間』なんてそうはない。
ー 死ぬと言う事は一つの『決意』だ。
ー 『決意』。行い・・・それと成し遂げる事の何と『難し事か。』
も う 勘 弁 し て く れ 、 何 も 選 び た く は な い っ っ っ ! ! !
イイ・・・・。ィ。
ィィィィイイイイイ・・・・・。
ヒィィィィ・・・・・〜〜〜〜 〜 〜 〜 ン ン 。
ルイヌーヴォーはただただすすり泣く。
パ シィ ッッッ ! ! !
「ィ〜〜〜〜〜ッッ!!!」
ルイヌーヴォーは『平手うち』を喰らったっ。
「精神イったかと思ったじゃない。」
レディ・ミィラの平手うちであった。
「でも良かったわ。代わりを準備するのはメンドイの。」
淡々と告げるレディ。
「が・代ぅわりィ・・・??」
ルイヌーヴォーはオドオド問う。
「お黙り。」
〜〜ーっっ!!
ルイヌーヴォーは黙した。
レディは淡々と告げ始める。
ー 目を見開きなさい『白き虚栄者』。
ー そしてあなたは『見据える』のです。
ー そびえる雄々しき『その姿』。
ー QX団が『最終兵器』。
ー『ギガント28号』のその姿をッ。
ド ド ド ド ド ドドドド ドドド ドド ド ド ド ド ド ド ド ド
ー そして、レディは 言 い 放 つ ッ ! ! !
『 貴方は 思 い 知 る の で す っっっ !!! 』
『 この国を支配するに相応しいのは誰かッ! 』
『 命乞うべきは誰なのかッ! 』
『 後悔思い返す事より、 強 く ・・・ っ 。 』
『 生 の 決 断 を、 しなければならない 選 択 を迫るのは 誰 な の か ッッッ !!!! 』
ー その身、その眼で思い知りなさい。
ー まごう事無きその 真 実 を ・・ ・ ッ ッ ! ! !
・・。
・・・。
・・・・ッ。
〜〜〜ーーーーッッ!!
ルイヌーヴォーの震えが止まった。
そして、ルイヌーヴォーは直感をする。
全細胞が生きていたい事を望んだ彼等(百文字とレディ)と。
生きていてごめんなさいと感じた彼(ドクトル・ベイベー)。
この先、どんな恐怖があるのか解らない。
この先、どんな恐ろしい目に遭うのか解らない。
だが、彼は心の底からそれを『 直 感 』し た の だ 。
ただ・・・。 生 き て い た い そ の 事 一 つ を 。
「 『 バァァァァアア ア ア ア ブ バ ブ バ ブ バブバブバ ブ バ ブ ゥ ゥ ウ ウ ーーーーーーーーー ッッッッ ! ! ! 』 」
依然。キンキンとノイズする ドクトル・ベイベーの 金切り声が響き渡る。
怖い。怖くて仕方がない。
勝てるのか?百文字と言う男は?
勝てるのか?ギガント28号は!!!?
「『レスラーへの賛歌その3・・・・。』」
それは・・・。誰にも解らない。
ーーーーーー
・・・続く。